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愛犬の正しい食について考える


【オオカミの亜種として進化した犬】


毎日の食事が愛犬の健康管理の上で、最も重要であることは言うまでもありません。では、何を基準に食事の管理を行うことが望ましいのでしょうか。

健康な犬は、食に貪欲で人間の食べ物をほしがります。只、犬と人間では、進化の過程が異なることから必要な栄養素や有毒な食材にも違いがあります。

ミトコンドリアDNAの解析により、全ての犬種の先祖は、タイリクオオカミであり、犬はその亜種とされる説が最も有力です。家庭犬は、野菜や穀類などいろいろな食材を食べることから雑食と考える方も多いのですが、オオカミが肉食動物であることから犬は、肉食動物から進化した消化システムを有しています。犬の歯のほとんどが尖った裂肉歯であることからもその名残が伺えます。

類人猿を先祖に持つ人間は、木の実や穀類を食べ続けて進化した過程から、犬とは違った消化システムを持っています。これらの違いにより、人間に必要な栄養素と犬に必要な栄養素は異なる部分があり、それを理解することが、愛犬の適切な食事管理を進める第1歩となるでしょう。

 

【犬と人、異なる消化システム】


果実や穀類など植物性の食物を消化するためには、複雑な消化プロセスが必要となるため、腸が長く、固い繊維質を分解するための消化酵素が必要となります。一方、肉食動物は、食べた動物性の食物は、消化の過程で腐敗しやすく、腐敗による毒性の物質を取り込まない為、腸が短く消化プロセスが短時間で行われる必要があります。

ところが短時間の消化では、固い繊維質を持つ植物の有効成分である酵素やビタミンを消化吸収することができない欠点があります。

そこで、肉食動物は、獲物の消化管で、ある程度消化が進んだ状態の草を食べることによって、体に必要な酵素やビタミンを摂取している訳です。

犬の場合も同様に植物性の繊維質を分解する消化酵素を持っていない為、消化に適した調理をしない限り、野菜や穀類は、ほとんど栄養として吸収できません。野菜が好きでおいしそうに食べるワンちゃんもいますが、食感や味が好みなだけで、ほとんど消化できないため、あたえる食物としては適していません。

 

【危険な食材】


食材によっては、毒性となる場合も少なくありません。例えば、玉ネギ、ネギ、らっきょう、ニラ、ニンニクなどユリ科の植物に含まれるアリルプロピルジスルフィドが赤血球を破壊し、嘔吐、下痢、血色素尿、黄疸、肝臓肥大などの中毒症状をおこします。

チョコレートに含まれるテオブロミンは、下痢、嘔吐、体温不調、多尿、尿失禁、ケイレン、テンカン発作などを引き起こします。

(犬に不適切な食材)

・エビ、タコ、イカ、カニ、クラゲ、貝類

・こんにゃく、豆類、しいたけなどキノコ類

・牛乳、乳製品、生もの(魚、豚肉)

・ブドウ、レーズン など

これら以外にも人間にとって有益な食材であっても犬にとって毒性となるものは少なくありません。愛犬がいくらほしがっても不用意に人間の食物を与えることは、とても危険であると知ることが重要でしょう。

 

【ドッグフードの安全性】


ペットショップやホームセンターのフード売場は、商品名も読み切れない程、たくさんの種類が陳列されていますが、何を基準に選択すればいいのでしょうか。

ペットフード安全法が施行された2009年以前は、ペットフードに対する法的規制は、全く管理されていませんでした。ひどいケースでは、殺処分となった犬猫の遺体を肉骨粉としてフードの材料に使用してるなど惨憺たる状態でした。たった7年前までのことです。先進国として異例の環境といえるでしょう。

ペットフード安全法により、ある程度の原材料表記等、製造者責任が問われているものの欧米の規制には遠く及ばず、依然として安全性の疑わしいフードは後を絶ちません。一概に価格で判断は出来ませんが、極端に安価なものは、安全対策が乏しい傾向があるように感じます。安心できる原材料を確保し、安全な製造過程を行うためには、多少のコストが掛かるのが普通です。私見ではありますが、㎏あたり1,500円を下回るものは避けた方が無難でしょう。また、ホームページなどで詳しく説明しているメーカーを選択するのも有効でしょう。

総合フード(主食として食べさせるフード)は、他に何も与える必要が無いように成分調整することが普通です。本来は、総合フードだけを与え、他の食材は与えないことが理想といえます。総合フードは、長期間に亘り毎日食べさせることで、愛犬の代謝の基となり細胞や体を作る源です。厳選して安全なものを選択しましょう。


愛犬の正しい食について

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